日本の伝統文化を伝えていきたい
京都には
丹波漆と呼ばれる漆が採れる地域が
あります。うえるかむまつり
20242024年は、
6月10日より漆掻きが
始まっています!
漆の木に初めて傷をつける「初鎌」から、おおむね4日に一度ずつ傷を増やしていきます。
採取時期により質や量が変化するため、初漆、盛漆、遅漆、と呼び分けています。
例年は7月下旬頃から、盛漆の季節になっていきます。
毎年暑さが増していく夏を経て、漆掻きの作業は10月頃まで続きます。
- アンケート調査2022年
結果ご報告会員様および関係者の方を対象のアンケートの結果をご報告させていただきます。
ご回答いただいた皆さま、ご協力いただき誠にありがとうございました。
京都には丹波漆と呼ばれる漆が採れる地域があります。
その漆を守り、育てる漆掻きが今、ほとんどいなくなってしまいました。
丹波漆を守り育てるために活動していますが後継者・漆木の不足に悩んでいます。
京都・日本の伝統産業を支えるためにかかせない漆。
漆の苗を植え、育てていくことは先の見えない長い道のりです。
でも、ここで立ち止まってはいけない。
消えてしまったら、二度と取り戻すことはできないのです。
その漆を育てていくための協力をしていただけないでしょうか?
ほんのわずかでいいのです。
貴方の気持ちが日本の心をつないでいく力になります。
私たちの活動に課せられたミッション
1. 国産漆の社会的ニーズに応える
植栽保全事業
寺社の諸堂の修復や、文化財の維持管理に良質の漆は欠かせない。国産生産量が、減少するだけにとどまらず、消滅する危機にも瀕している現在、如何に漆の畑を守り、漆を増産させてゆくのか。
2. 後継者(漆掻きの職人)を
増やす後継者育成事業
日本の漆採取技術には、それぞれの土地の環境に合わせた固有の技術がある。このような繊細な技術は他国にはみられないもので、現役の職人が活動している今、その生きた伝統技術を後世に伝えてゆく必要がある。
3. 文化の価値を発信する
PR事業、教育事業、交流事業
漆というものは古来日本では、日用品から装飾品、建築物など、ありとあらゆるものに用いられている。この日本の文化と密接な関係にある漆というものの価値を、再認識してもらうためのPRおよび啓蒙活動を行う。
NPO法人丹波漆設立の経緯
国産漆の危機
現在、京都を中心に多くの寺社仏閣が世界遺産に指定され、日本国内外を問わず、多くの観光客を集めています。建立から数百年の歴史を経て、荘厳さを今に伝える諸堂、そして人の目を惹く美しい宝物の数々は、日本の伝統工芸の結晶といっても過言ではありません。それら伝統工芸製作の底辺を支える職人たちの数が、年々減り続け、特に原材料を生産する技術者は、海外の安い輸入材に圧され減少の一途をたどっています。そのような環境の中では、伝統工芸技術の継承も、文化財の修理修復もままなりません。美しい歴史文化遺産の姿を後世の人々に正確に伝えるためにも、このように名もなき職人たちに引き継がれた技術力こそが、欠かせないものとなってきます。
これら伝統工芸の中でも、特に漆は、日本古来の文化と深くかかわってきました。しかし現在、日本では 漆の需要の98%が中国産という中で、全国の漆の産地は次々と姿を消していき、生産技術を継承している地域は、全国でもほんのわずかしかありません。夜久野の漆掻きの歴史
夜久野町は、京都府北西部に位置し、古くから日本でも有数の漆の産地で、質の良い漆を産出することで知られていました。生産された「丹波漆」の流通は、地理的にも京都の町と深く関っており、日本の文化の根幹をなす京都の伝統工芸を支えてきました。そしてここ夜久野町には、今でも「丹波漆」の歴史と伝統を守り、受け継いでいる人たちがいます。全国の漆産業が衰退していく中で、夜久野の漆が残ってこれたのは、衣川光治(1911-94)という一人の男の尽力によるものでした。彼は1948年に「丹波漆生産組合」を立ち上げ、苗木の育成から植林、生産と、丹波の漆産業を支えていきました。彼の活動の特筆すべき点は、漆栽培の中で、常に科学的な視点を持ちながら観察してきたことを、膨大な文章に残してきたことにあります。その努力が認められ、1991年には、「丹波の漆かき」が京都府無形民俗文化財に指定されました。
光治の没後、組合の活動は低迷していましたが、僅かに残った人間たちで、丹波固有の生産技術にこだわった活動を続けています。 2006年には、組合長岡本嘉明が「森の名手・名人100人」に選定され、2009年には文化庁から夜久野の漆植栽地が「ふるさと文化財の森」に設定されました。そこで思いを新たに、植栽面積を増やし、良質の漆を生産できるよう努力しています。
しかし課題はまだまだ多く、限られた予算、人員の中での活動は思うようにいかず、近年では鹿などの食害にも悩まされています。加えて組合員の高齢化が顕著になってきた現在、この貴重な丹波漆の生産技術を後世の人間に、いかにして伝えていくのかという大きな問題に立ち向かっています。未来の漆のためにできること
NPO法人丹波漆の設立
そこで現状の問題を打開し、日本の伝統工芸技術を守るために、2012年4月13日、NPO法人丹波漆を設立し、全国に丹波漆の存在をアピールしていくことを決意いたしました。漆というものは、四季の移ろいの中で育まれた日本人の精神性を巧みに写し取る豊かな表現力を持ち、日本の文化を語る上で欠かせないものです。輸入材に押され国産の漆が消滅しかかっている今、この美しい伝統工芸を次の世代に引き継いでいくためにも、未来へ向かって何かの手を打っておかなければ、この貴重な技術が消失してしまうのです。私たちは今、動き出さねばなりません。
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ウルシを植えて
里山を考える2021年11月14日(日)、
京都府豊かな森の恵み創造事業「ウルシを植えて里山を考える」を開催いたしました。多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。
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